界: API Abuse

API は、呼び出し元と呼び出し先の間のコントラクトです。最も一般的な API の不正使用の形態は、呼び出し元がこのコントラクトの終わりを守らないことによって発生します。たとえば、プログラムが chroot() を呼び出した後に chdir() を呼び出すのに失敗すると、アクティブなルート ディレクトリを安全に変更する方法を指定したコントラクトに違反することになります。ライブラリの悪用のもう 1 つの良い例は、呼び出し先が信頼できる DNS 情報を呼び出し元に返すことを期待することです。この場合、呼び出し元は、呼び出し先の API の動作 (戻り値が認証目的に使用できること) についてある種の仮定をすることで、呼び出し先の API を悪用します。また、相手側から、呼び出し元と呼び出し先のコントラクトを違反することもできます。例えば、コーダーが SecureRandom をサブクラス化し、ランダムではない値を返した場合、コントラクトに違反することになります。

Often Misused: Boolean.getBoolean()

Abstract
メソッド Boolean.getBoolean() は、しばしば Boolean.valueOf() または Boolean.parseBoolean() のメソッド呼び出しと混同されます。
Explanation
多くの場合、Boolean.getBoolean() を呼び出す際は、指定した文字列引数で表現されるブール値が戻されるものと誤解されて使用されています。しかし、Javadoc で説明されているように、Boolean.getBoolean(String) メソッドは「引数で指定されたシステム プロパティが存在し、しかもそれが文字列 'true' に等しい場合にのみ、true を返す」のです。

多くの場合、開発者が使用を試みるのは、メソッド Boolean.valueOf(String) または Boolean.parseBoolean(String) の呼び出しです。
例 1: 以下のコードは意図したとおりには動作しません。Boolean.getBoolean(String) では String プリミティブを解釈しないため、"FALSE" がプリントされます。解釈されるのはシステムプロパティのみです。

...
String isValid = "true";
if ( Boolean.getBoolean(isValid) ) {
System.out.println("TRUE");
}
else {
System.out.println("FALSE");
}
...
References
[1] Class Boolean Oracle
[2] Standards Mapping - Payment Card Industry Data Security Standard Version 3.0 Requirement 6.5.6
[3] Standards Mapping - Payment Card Industry Data Security Standard Version 3.1 Requirement 6.5.6
[4] Standards Mapping - Payment Card Industry Data Security Standard Version 3.2 Requirement 6.5.6
[5] Standards Mapping - Payment Card Industry Data Security Standard Version 3.2.1 Requirement 6.5.6
[6] Standards Mapping - Payment Card Industry Data Security Standard Version 4.0 Requirement 6.2.4
[7] Standards Mapping - Payment Card Industry Software Security Framework 1.0 Control Objective 4.2 - Critical Asset Protection
[8] Standards Mapping - Payment Card Industry Software Security Framework 1.1 Control Objective 4.2 - Critical Asset Protection
[9] Standards Mapping - Payment Card Industry Software Security Framework 1.2 Control Objective 4.2 - Critical Asset Protection
desc.semantic.java.often_misused_boolean_getboolean